藤野のリコメンド【第2回】

Life Style

藤野のリコメンド【第2回】

時計は人とそのヒストリーをも語ります
~1960年代ヴァシュロン・コンスタンタンドレスウォッチ ホワイトゴールド編~

ここからは、実際私が接客した内容です。

10月の秋の空の澄み渡った清々しい秋を感じる日に、
ポップアップイベントでバーニーズニューヨークの福岡店に行きました。
陳列された時計を真剣に見ている40代くらいの女性がいたので声を掛けました。
話を聞いてみるとお受験用の時計を探しているようでした。

お受験は半分、親の受験で試験官は6年間通わせることができる(経済力がある)かを見ます。だからとらといって華美な装いは避けたいですよね。
お受験フォーマルは濃紺が基本ですので時計はSS、WG(スチール・ホワイトゴールド・プラチナ)の白系の時計は好感が持たれます。
フォーマルな時計の基本は革ベルト、(ドレッシーなブレスレットでも可)
そうなると、IWC、パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オメガの白系が良家に見えておすすめです。

ヴァシュロン コンスタンタン リール2 Ref.11060 レディース

そこで時計を4本紹介しました。

「これらのブランドはしっかりとメンテナンスが出来るので安心です。」

「パテックとヴァシュロンは文字盤にカンパニーロゴもなくブランドとしての主張というよりはやはりオーラが違いますよね。またお嬢様にも引き継げますしフォーマル使用では文句なしです。」

「また18カラットのホワイトゴールドのケースですので宝飾品としての価値があり、これからの卒業式、入学式、フォーマルな集まり、慶弔時の時計としても出番が多くなると思いますよ。」

「余談ですが、この時計が作られた当時、日本人はイエローゴールドは敬遠されていました。良家の間ではスチールでは物足りず密かにホワイトゴールドが人気だったようです。文字盤がホワイトですからダイヤモンドはもちろんですが是非パールジュエリーと組み合わせてみてください。華やかな時計になると思いますよ。」

ここでそれぞれ試着し、バーニーズ福岡店のお客様でしたのでお受験をイメージした服を試着して売り場に戻られる。それぞれ試着し全身鏡でお試しになる。

(ちなみにIWCは15万 パテックは200万 ヴァシュロンは60万 オメガ16万)

お客様は3大時計ブランドにこだわり価格的にヴァシュロンに決定しご主人に電話をしてご購入となりました。また、接客の間はお受験の相談もたくさん受けました。

その後、お嬢様は受かったのかわかりませんが、お嬢様のために時計を選ばれた事実が親子関係において良いストーリーになると思いました。

IWC インターナショナル ウォッチ カンパニー オールドインター ラウンド Ref.4110 1973年 レディース

この記事を書いた人-
藤野

シェルマンを定年退社した元店長
MRからこの業界に入り、お金持ちにオールドパテックを売りまくる。
時計愛を拗らせてパテックからオメガやセイコーのデジタルウォッチまでこよなく愛する哲学者。
最近は昭和ノスタルジーとセイコーと愛犬のレオンに思いを寄せる

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