ロレックス中東モデル研究室【第1回】

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ロレックス中東モデル研究室【第1回】

 はじめまして。このたび御縁を頂いて、徒然なるままに時計についてブログを書く機会を得ました。応援よろしくお願いします。自己紹介は追々記事に織り交ぜて行こうと思いますが、長らく総合商社でエネルギー関連の仕事をしてきました。

さて、手始めに何から書けば多くの人に喜んでもらえるかなと時計屋の店頭で考えていると、3個並んだ中東モデルのロレックスが目に入りました、、、、これにしよう。これまでたくさん手に入れてきた中東モデルの写真を使えますし、私自身何度も仕事で中東諸国に赴き、知識もあります。

ロレックス オイスターパーペチュアルデイト Ref.15037/8
アラブ首長国連邦軍のエンブレム 

 さて、中東モデルといえば、最も皆さん目にするのがアラブ首長国連邦(UAE)軍の紋章が入ったモデルではないでしょうか。
金色の猛禽類が羽を広げ、その羽を月桂冠が囲むような図柄がダイヤル上に大きめに描かれていることから印象に残りますよね。

この国章は1973年から2008年まで使用され、1970年代から1980年代のAir-King、Perpetual Date、Oyster Date、Date Just、Day Dateをよく見かけます。また、国章が制定される前の1960年代や1990年代の固体も存在します。軍務で功績のあった物に授与されていたと聞きます。

ケースはスチール、コンビ、金無垢のバラエティがありますが、階級社会の軍隊の中にあってどの様な規定で将兵に贈られていたのか、詳しいことは不明ですが、スチールは下級将校、コンビは上級将校、金無垢は数えるしかいない将官に贈られたと考えられます。
まさか現代のロレックスのマーケット価値が「コンビ<スチール<無垢」だからといって、下級将校にコンビ、上級将校にスチールが授与されていたとは考えづらいでしょう。

 ところで、イスラムの教えには、男性が時計、指輪、その他何であれ、金で作られたものを着用することは許可されていないというものがあるのはご存知でしょうか?仏教徒の私がとやかく言うのも変ですが、この点は謎です。
後刻ご紹介しようと思っていますが、UAEよりも戒律に厳しいとされるサウジアラビアの国軍モデルでもコンビ、金無垢が確認できます。
ひょっとすると廃れてしまった教義や、解釈が変更された教義があるのかもしれませんね。どなたか事情をご存知でしたらご教授ください。

ロレックス オイスターパーペチュアルデイト Ref.15037/8

この記事を書いた人
ZEN

エネルギートレーディング業に従事する国際派。職業柄か中東モデルの研究に余念がない。座右の銘は”お金惜しむな名を惜しめ”。